クドリャフカの順番 読了

 どうもどうも、ザコチビです。天気は雨、じめじめして嫌だなあ。

 クドリャフカの順番、たった今読み終わりました。とってもとっても面白かったです。ハッピーエンドではないかな。文集の完売に関してはハッピーエンドだけど、十文字目線で言えばハッピーエンドではないよね。「期待」という言葉に焦点をあてた、とても勉強になる一冊だと思います。

 今回の主人公は折木ではないよね。一冊目の氷菓の主人公が千反田えるだとすれば、二冊目の愚者のエンドロール折木奉太郎、そして三作目のクドリャフカの順番の主人公はやっぱり我らが福部里志かな。摩耶花も加えてもいいかもしれないけれど、里志に比べるとやや控えめかな。とはいえ河内先輩と摩耶花の会話はとても印象的で、最後の先輩が手すりに落書きするシーンは何回見てもうるっときちゃうかなあ。

 ただひとつ、どうしてもどうしても解せないのが一つ。

 漫研での先輩と摩耶花が揉めるやつ、あれが客寄せのために先輩たちが画策して摩耶花を利用したっていうのが本当に本当に違和感でしかない。

 どうしてこんな風にしたんだろう? 単純に先輩と摩耶花が意見割れしたって言う風だったらなんの違和感もなかったけど、湯浅部長が部室の前に張り紙出したり、「明日もまたやるので」みたいな台詞を言ってたのは本当に違和感でしかない。このせいで実際に摩耶花の文化祭はあまりいいものにならなかったし、とにかくここだけは本当に違和感。これのせいで湯浅部長のイメージがめちゃくちゃ悪いし、大人っぽいのか馬鹿なのか性悪なのかいまいちキャラが定まっていないような印象さえ受けてしまう。

 とはいえ。

 他人には口に出しづらいような、微妙な心理的なニュアンスを上手に表現しているのはやっぱりすごいと思う。摩耶花の気持ち、里志の気持ちは勿論、河内先輩の気持ちも本当によくわかる。そしてなにより、陸山に対する田辺先輩の気持ちも。

 文化祭、いいよなあ。僕が何よりも思い出に残っているのが中学時代の文化祭。とくに中1。みんなでお化け屋敷を作ったんだよなあ。

 本当に本当に楽しかった。暗くなるまで学校に残ったし、その時のノートは今も残ってる。本当に楽しそうだなって思って、ちょっぴり切なくなるね。

 クラスのみんなは、元気にやっているかなあ?